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オリガ・モリソヴナの反語法 [ 米原万里 ]のレビューは!?

50代 女性さん
新聞の書評欄で、この本を目にしてから、普段あまり本を読まない私がどうしても読みたくなりました。直ぐ楽天ブックスさんに購入を申し込んだのですが、在庫切れということで近所の本屋さんも回りましたが売り切れ。仕方なく米原さんの他のエッセイを1冊読み終えましたが、米原さんの文章力に惚れ込み、尚一層この本が読みたくなっていました。楽天ブックスに在庫があると知り購入しました。期待を裏切らない本で、長編なのに早く先を読みたくて寝不足になっています。米原さんの10代の頃の体験から、思わぬ方向まで物語は進み、初めて知る事や驚くこと、興味をそそられる事がイッパイです。おすすめです。

年齢不詳さん
読んだ時から、自分でも買うと決めていました。ロシア、東欧独特の空気があり、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(切なく温かい作品です)同様、本人の自叙伝的な感じがします。作品のみならず、米原さんのトークも好きだったので、亡くなったのが残念です。

40代 女性さん
著者の少女時代をベースに、舞踊教師オリガにまつわる謎をスターリン時代の歴史的背景に重ねて解いていく、初の長編小説。読み慣れないロシア風の名前や、己のソ連の歴史の不勉強さに戸惑いながらも、いつの間にかこの謎解きに夢中になり、どんどん読み進めていく自分に驚きました。膨大な資料からこのように読み応えのあるフィクションを紡ぎだした点はもう「天晴れ」としか言いようがありません(反語法ではなく)。残念ながら著者はすでに鬼籍に入ってしまったので、これまた実在のアルジェリアの少年を基にした男の子の物語を予定していたのに、それが幻となり悔やまれます。

20代 男性さん
奇抜な題名と実際の小説の中身が乖離しているのは、いい驚きでありながら、何となく敬遠されてしまい、損もしているであろうこの小説。 戦争・政治体制など個々の人間は翻弄されるしかない環境の中でも生き続けた人々の強さを描いた物語です。謎解き形式ですすんでいくのも面白さの秘密か、と。

年齢不詳さん
コメントは差し控えさせて頂きます。また、評価の★★★に意味はありません。

50代 女性さん
不実な美女、嘘つきアーニャの次にオリガを読みましたが、結局4回も読み直しました。1回目は謎解きにワクワク、2回目はロシアの名前を頭の中で整理するため、3度目は、歴史的な重みと壮絶な人生にまた涙し、最後は好きでまた読んでしまいました。でもボリショイバレエもバレエの最高峰だと思っていたら、過去の事だったりで、まだまだ誤解していることも多々あるのだと気づかされました。

年齢不詳さん
再度プラハが読めると楽しみにしています。作者の発想がおもしろいです。

30代 女性さん
米原万里の初の小説。 フィクションですが、実話に基づいているためリアリティがあり、スピーディな展開に引き込まれ、一気に読了。 独裁者としてのスターリンの存在は勿論知っていたけれど、大粛清についてほとんど無知であった私は、まだ遠い過去ではない時代にこんなにも理不尽で残虐で悲しいことが行われていたことに大きなショックを受けました。 特に、我が子と引き離されて連行された女性たちに関する部分は、同じく子を持つ親として、涙が止まりませんでした。 小説としての面白さに加え、どこか遠い話としてしか捉えていなかったロシアの歴史上の実際の出来事についても関心を持つきっかけを与えてくれたこの本は、特別な一冊になりました。 もっともっと彼女の小説を読みたかった。 その早すぎる死が、残念でなりません。 著者が在籍していたプラハのソビエト学校が舞台なので、「嘘つきアーニャの真っ赤な果実」が好きだった人には特におすすめです。

30代 女性さん
友人が強烈プッシュしてたので買ってみたのですが、あまり活字を読まない私でもグイグイ引きこまれてあっというまに読み終えました。 こんな時代を経て今があるのかと恥ずかしながらスターリンを知らなかったので愕然としてしまいました。同時に当時のこともっと知りたいと思いました。 当初はノンフィクションにするつもりだったらしいこの作品。 どこまでフィクションなんだろうと思うくらい現実味があってそれでいて堅苦しくなくてユーモアがあって人物描写が生き生きしてて。 題名見ただけでは読んでみようとは思わなかっただけにいい意味で期待を裏切られました。

年齢不詳さん
日本から、地理的には近くても心理的に遠かった、今はなきソビエト連邦の謎に包まれた生活がよくわかります。 ドラマティックな内容は、「ソ連版ワイルド・スワン」という 感じでしょうか。もう少し後の時代のソビエト学校 関係者のことを描いた同著者の「嘘つきアーニャ・・・」が ノン・フィクションで、こちらはフィクションとのことですが、 著者が生まれる前のソ連政治の出来事がよく調べ られ感心します。 唯一気になったのは、日本語特有の主語が省略された 文章で、主語が「私」なのか主人公の「志摩」なのかに、 最初のうち私はかなり混乱しました。 本は志摩を主語にした三人称の小説なのですが、 客観的な事実の描写が中心になっているのではなく、 主人公の気持ちなど内面についての描写が多いので、 「私」を主語にした一人称の小説を読んでいる気分に なってくるのです。その点で、満点からマイナス1点。